歴史写真館NO.127 町の歴史を見続けてきた山

 皆さんは、この写真の撮影場所が分かりますか?

 後方に写っている噴煙がヒントになるかと思いますが、正解はアトサタプリ(硫黄)とマクワンチサップ(かぶと山)との谷間です。雪のない時期につつじヶ原自然探勝路を歩くと見られますが、流出した白っぽい土砂が一面を覆っている辺りです。確かに、なだらかな斜面が広がっていて、スキー場としては最適です。

 阿寒国立公園史をひもといてみると「1931(昭和6)年1月 18日 硫黄山で釧路スキー協会の発足式」という記述が残っています。昭和初期には、釧路地方のスキーのメッカだったそうです。

 さらに注目していただきたいのは、写真の中央。鳥居らしきものが見えませんか?

 正真正銘の鳥居です。祭られたのは、各地の鉱砿山に見られる山神の系統で大山祇大神(オオヤマヅミノオオカミ)といい、現在は川湯駅前市街の一角に移されている大山神社です。1981(昭和56)年に発行された弟子屈町史には「硫黄鉱山の繁栄と創業の安全を祈願するための存在で、かつての盛時をしのばせるものがある」と記されています。

 現在は立ち入り可能区城が制限されていますが、硫黄の採掘から始まり、川湯温泉開場の礎となり、人々に親しまれてきたこの山は、明治以降のわが町の歩みには欠かせない存在です。

てしかが郷土研究会(斎藤)

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