歴史写真館NO.122 川湯温泉誕生に関わった人々

 川湯温泉が開かれたのは、1886(明治19)年と伝えられている。

 標茶でそば屋をしていた高橋貞蔵という人が、川湯で料理屋を兼ねた温泉宿を始めたのが、その原点であると語り伝えられている。しかし、何年かして硫黄山で働く人夫たちの賭博場と化し、次第に混乱したため、営業不能となって空き家になってしまうのである。

 その後、北見国境の道の開発によって、斜里方面から湯治客が来るようになり、自由にその空き家を使っていたが、それも使用には耐えない状態となってしまう。

 そこに登場したのが黒龍初太郎氏である。御園ホテル付近に湯治者が利用するための小屋を造るが、それは便宜を図る程度のものであった。

 1898(明治31)年ごろ、浅野清次氏(五月女旅館の先代)が全く人気のない川湯温泉で唯一の温泉経営を始めた。その後も、昭和時代、開発期の川湯温泉の主として守り通したことが、現在の川湯温泉につながっていることは間違いない。

 一方で、この温泉は1858(安政5)年、佐野孫右衛門氏によって開かれたという説もあるが、それを裏付ける資料が今のところ見当たらない。

(弟子屈町史1号から)

てしかが郷土研究会(菊池)

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