歴史写真館NO.111 弟子屈の風景 郷土の自然7 ~阿寒国立公園指定80周年~

 弟子屈は、摩周湖・硫黄山・屈斜路湖などの景勝地に代表されるように、雄大で道東らしい自然を実感できる場所だが、町中の何気ない風景に人と自然の息遣いがある。

 なんだろう橋は木製のアーチ橋で、橋から川の中をのぞき込むと魚が泳いでいる姿や水草のバイカモなどが見られる。美留和にさけますふ化場があり、今の時期はサケの遡上を間近に見ることができるが、遡上する姿には本能的な力強さがある。

 水郷公園は水辺に湿性の植物が生育し、夏鳥はその環境を利用し子育てを終え南下するが、10月中旬には冬鳥のオオハクチョウが飛来し越冬する。公園内の樹木も葉を落とし寒々しい景色であるが、冬鳥たちが渡ってくる騒がしい時である。

 釧路川の河川改修を行う前は町中も川が蛇行していたが、直線化と堤防設置でその風景は変わった。堤防を歩きながら川の流れや景色を眺めると、ゆったりとした気持ちになるが、堤防から見る美羅尾山には町とつながりを感じる大らかさがある。「美羅尾山に雲がかかると天気が崩れる前ぶれになる」と言われ、観天望気の役割もする生活に根差した山である。以前はスキー場があり、冬にはスキー授業などが行われ、町内の皆が行く山で冬の賑わいがあった。

 弟子屈の市街地は自然に包まれ、日常生活の中で季節の変化を感じる豊かさがあり、人の営みと自然が重なり合う風景は、弟子屈らしさの一つなのである。

てしかが郷土研究会(藤江)

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