2018.01.01

 平成21年10月18日に弟子町公民館主催で、てしかが郷土研究会が弟子屈町内の歴史と自然のほんの一部を解説する講座がありました。そのとき、熊牛原野の釧路川右岸の小高い丘の上にある「プイラクニ・チャシ」といわれる遺跡を案内しました。

 永田等町教育委員会学芸員が解説した内容の要約を紹介します。

 「チャシとはアイヌ語で、日本語では『砦』や『城』と訳されているが、もともとは魚を干す『柵』や『柵囲い』を意味し、そのほか『祭事の場』『話し合いの場』『食糧確保の場』などのいろいろな機能がある」とのことです。写真の中央で、くぼんだ部分が半円形に近い形で掘られているのが分かります。

 この近くで発扱調査された「サンペコタン・チャシ」には、柵穴とその列と思われるところが確認されていて、同様に『食糧確保の場』として利用されたものと推定できます。

 熊牛原野のクマウシとは、アイヌ語で「クマ(魚を干すさお)・ウシ(たくさんあるところ)」で、プイラクニは「川が渦巻いているところ」の意味です。

てしかが郷土研究会(松橋)