2018.01.01

 北海道にスキーが入ってきたのは、明治の終わりころ東北帝国大学農科大学(現在の北海道大学)にスイスから来たハンス・コラー教授が持ってきた、竹の一本づえのスキーでした。大正の初めころから昭和の初めにかけて、二本づえのスキーが入ってきて全道的に普及しました。

 弟子屈には、1915(大正4)年に小田切梯二(小田切栄三郎(御料局川上出張所長) の子息)が、札幌から帰省するときに持ち帰りましたが、市販のスキーは手に入りにくく、器用な人はサクラ、ナラ、イタヤの木を材料に自分で作ることもあったとのことです。釧網線がまだ開通していない時代、このようなスキーを履いて釧路まで行くこともあり、今の「歩くスキー」どころではなく、命がけの用事足しだったのですね。

 一方、子どもたちのスキーは「つっかけスキー」や、竹を材料につま先に当たるところを火であぶって曲げた「竹スキー」で、除雪した雪山や小さな坂の堅く締まった雪は格好の遊び場所でした。

てしかが郷土研究会(松橋)